- インプラントとは?
- インプラント(人工歯根)とは歯が抜けてしまったところの骨にフィクスチャー(ネジ)を埋め込んで、そのネジを土台にしてアバットメント(連結部)と人工の歯を装着する治療法です。
- インプラントの構造は?
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歯が抜けたところに・・・
フィクスチャー(ネジ)を埋め込んで・・・
上部構造(人工の歯)を装着
- インプラントの術前と術後の写真は?
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インプラント写真(術前)
インプラント写真(術後)
- インプラントの術前と術後のレントゲンは?
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インプラント写真(術前)
インプラント写真(術後)
- インプラント以外の治療法はありますか?
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- インプラントの材料はなんでしょうか?
- 咬合力に耐えられる強度があり、生体親和性が高く、骨と結合することから現在インプラントの材料としては、主にチタン、あるいはチタン合金が使用されています。
- インプラント治療のメリットは?
- 義歯をしっかり固定できる事です。インプラント治療においては残っている歯を削ったり、残っている歯に義歯を安定させるための装置を付けたりする事はしません。残っている歯に負担をかけずに治療ができる事がメリットです。
- インプラント治療のデメリットは?
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- インプラントを埋入するための手術を受ける必要がある為、全身状態が良くない場合には適用が難しいこと
- 治療期間が長いこと
- 健康保険の適用がないため、治療費が高額なこと
- インプラント埋入部分に骨が十分に存在しない場合、治療が困難であること
- インプラント治療は誰でも受けることができるの?
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他の歯科治療とは異なり手術を伴う治療であると同時に治療終了後も十分なケアが必要です。
インプラント埋入部分に充分な骨が存在しない場合にはインプラント治療が困難です。インプラント埋入手術あるいはインプラント治療を行うことは可能ですが、患者負担が増加します。
歯周病に罹患している患者さんや喫煙をされる患者さんは治療後のインプラント残存率(寿命)が低いことが知られています。歯周病に罹患している場合は歯周病の治療を優先して行い、喫煙されている場合は、減煙あるいは禁煙してからインプラント治療をお勧めします。- 高血圧症
- 心臓疾患等の循環器系疾患
- 喘息等の呼吸器疾患
- 糖尿病
- 骨粗鬆症等の疾患
- 腎臓の機能障害
- 肝臓の機能障害
これらは注意が必要です。また現在服用されている薬によってはインプラント治療が適さない場合もあります。全身状態や服用状態は正確に答えて下さい。
- 現在歯周病に罹っていますが、インプラント治療を受けられますか?
- 歯周病に罹患している患者さんにおいては治療後のインプラント残存率(寿命)が低いことが報告されています。歯周病治療を行ってからインプラント治療を行う事をお勧めします。
- インプラント治療の治療期間は?
- 治療開始から治療終了までの期間は個々の症例によって異なります。顎の骨にインプラントを埋めてからインプラントに骨が結合するためには一定の期間が必要であり、この期間はインプラントを埋めた部位の骨の状態に大きく影響されます。
またインプラント利用部位の骨の造成が必要な場合にはさらに治療期間が延びることになります。インプラント治療を受ける前に治療期間について確認してから治療を受けるようにして下さい。 - インプラント治療の手順とは?
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- 精密検査と治療計画の確認
インプラント治療を行うにはどれだけの歯が失われているか、今ある歯がどんな状態なのか、骨格や骨の硬さ、大きさ、咬み合せはどうなっているのかを正確に把握しておくことが非常に重要です。最初にレントゲンやCTなどを使って、一人ひとりの口腔環境や骨格を確認し、治療方針を決めていきます。その上でどのような施術が行われるか、治療料金、通院期間などカウンセリングを行い、患者同意のもとに治療がスタートします。 - 骨造成
骨の強度が足りない人は骨造成を行います。 - 一次手術
一次手術では歯茎を切開して顎の骨を削り、歯の土台となるインプラントを埋め込みます。局所麻酔が使われますので痛みはほとんどありません。手術は1~3時間程度、入院など必要はなくすぐに日常生活に戻れます。 - 定着期間
一次手術後、消毒や抜糸などを経て、インプラントと骨としっかり結合して定着するまで約3~6ヶ月ほどあけます。 - 二次手術
インプラントが定着したところで埋め込んだインプラントの頭を出し、アバットメントと呼ばれる連結部分の装着手術を行います。 - 人工歯の装着
歯茎が治った時点で歯の型取りを行い、歯の形や色、歯並びを確認しながらインプラントの上にかぶさる人工歯を作ります。二次手術から1~6週間後に人工歯をかぶせてインプラント治療は完了です。 - メンテナンス
治療後、良好な状態を長期維持するためには定期的な経過観察(メンテナンス)が極めて重要です。インプラント治療後に起きる問題を未然に防止するためにあるいは問題が起きても早期に解決するためにはメンテナンスが重要であることをご理解ください。
- 精密検査と治療計画の確認
- インプラント治療の前にCTを撮る必要があるのでしょうか?
- CT撮影をすることで上顎、下顎の骨の3次元的構造骨の内部にある神経や血管の走行、さらにインプラント埋入予定部位の周囲の組織の状況が明らかになります。
CT撮影することで顎の3次元的な解析が可能ですので、より安全で確実なインプラント治療に繋がることは確かです。 - インプラント治療は痛くないの
- インプラント埋入手術の際には歯を抜いたり削ったりする時に使用する局所麻酔を使用します。また、手術時間が長い場合でも麻酔医がいるところでは静脈内鎮静法を用いることで楽に手術を受けることができます。したがって手術中に痛みを感じることはありません。
しかし、麻酔効果は一定時間しか持続しませんので手術後には鎮痛剤(痛み止め)を服用していただきます。術後の痛みは症例によって異なりますし、痛みの感じ方の個人差もありますが、通常の場合、鎮痛剤を数回服用する程度で痛みは次第に治まります。 - インプラント治療後の腫れはありますか?
- インプラント埋入手術後インプラント部が腫れます。腫れる程度は手術の状況によって異なりますが、次第に腫れは引きますので心配はいりません。
- インプラント治療を受けた場合、MRIやCTによる画像診断への影響はありますか?
- チタンあるいはチタン合金のインプラントを用いてインプラント治療を受けた場合、そのインプラントがMRIによる画像診断に影響を及ぼすことはありません。
しかしインプラントの上部に磁石が付いた構造物が装着されている場合にはMRI画像が乱れることがあるので注意が必要です。また、チタンのインプラントが埋まっていることによってCTによる画像診断が影響されることもあります。 - インプラント治療に年齢制限はありますか?
- インプラント治療は、顎の成長が完了した18歳以上の方が受けることが望ましいといわれています。また、顎の骨の状態や全身疾患に問題なければ、年齢の上限はありません。
- インプラントはどれくらい持ちますか?
- インプラントは、通常の歯と同じようにきちんとメインテナンスができていれば、かなり長期的に使い続けることができます。
もしメインテナンスを怠れば、歯周病と同じ症状をもつ「インプラント歯周炎」を招き、せっかく埋め込んだインプラントが抜け落ちてしまうこともあります。できるだけ長持ちさせるために、メインテナンスをしっかり持続しましょう。 - インプラント治療は誰でも受けれますか?
- 医師の指導のもとにコントロールされていれば、ほとんどの人が受けられますが、心臓病・糖尿病・妊娠中の方は受けれない場合がります。心配があればまずはご相談ください。
- インプラント治療を行うのに痛みはありますか?
- インプラント手術は、安全で十分な麻酔の下で行うため、痛みは抜歯と同じ程度でほとんどありません。
- インプラントをして身体に影響はありませんか?
- インプラントに使われるチタン金属は世界中でも最もアレルギーの少ない金属と言われています。骨と結合する性質があり、重度の骨折を支えるためにも使われる金属ですので体に全く影響はありません。
- ブリッジをインプラントに変えられますか?
- ブリッジ部分の欠損の所に、インプラントを入れることは可能です。
ブリッジの使える部分はそのまま使い、欠損部のみをインプラントに変えればOKです。 - 歯周病でもインプラントは大丈夫ですか?
- 歯槽膿漏にかかっている方はお口の中の衛生状態の悪い場合が多く、そのままではインプラントを入れることはできません。
治療と正しい歯磨きを身につけることで歯槽膿漏を治し、それからインプラント治療をいたします。 - 現在17歳ですが、インプラント治療は大丈夫ですか?
- 成長途中の場合、インプラントによってその骨の部分の成長をとめてしまうことがあります。個人差はありますが、骨の成長が止まるのが18歳位といわれています。もう少し待ってから治療を開始した方が良いでしょう。
- インプラント治療中に仮歯は装着できますか?
- 仮歯は手術当日から装着することは可能ですが、埋入部位に過度の刺激を加えたくないため、できましたら抜歯する2週間後ぐらいから装着することをおすすめ致します。
- 治療期間中に食事は普通にとれますか?
- 手術後、当日から4日目ぐらいまでは柔らかいものをお勧めします。
抜糸をしてから歯肉が治ってきたら普通に日常の食事は大丈夫です。仮歯や仮の入れ歯は装着できるよう計画を立てておりますのでご安心下さい。 - 副作用はありますか?
- ほとんど報告されていません。術後に起こりうることとして、出血、腫れ、アザなどがあり、術後一週間以内には治ります。ごくまれに麻痺がありますが、その確率は非常に低いです。
- 費用が高いと聞きましたが・・・?
- 症状や治療の内容により負担費用額は異なります。インプラント治療費は健康保険が適用されませんが、医療費控除の対象になることもあります。
また、歯科医院によってはローン利用が可能な場合もあります。インプラントは適切なアフターケアを行えば、長期にわたって機能しますので、一概に高いとは言い切れないでしょう。 - インプラントは虫歯にならないの?
- 虫歯になりません。しかし、細菌感染には非常に弱いので、口の中を常に清潔に保つ必要があります。
- 痛みが苦手なんですが、手術は全身麻酔はできないの?
- 基本的には局所麻酔を行いますので、意識がある状態で行います。ただ、手術に恐怖感のある方の場合には、全身麻酔に近い静脈内鎮静法を使います。
この方法ではウトウトしているうちに手術が終わってしまいますので、ほとんど痛みを感じることはありません。